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辺境の地で愛を叫ぶ

ここに辿りついたNEWS ~STORY感想~

お題「NEWS LIVE TOUR 2020 “STORY“ ー私のSTORY、私とSTORYー」


NEWS LIVE TOUR 2020 STORY

完遂おめでとうございます。


オーラスが終了してからすでに2週間以上、こんなにも遅くなってしまって今さら感が否めないのですが、これは2週間が経過してこれで本当に何事もなく無事に終了と言えるタイミングを待っていた、というわけではなく、今回はそもそもブログを書くのはやめようと思っていたから。

というよりか、とても書けないと思っていた。


紆余曲折を経たSTORY、そして5年をかけた4部作を見させてもらってきて、そこからもらったものも受け取った思いもあまりにも大きくて、わたしなんかの言葉ではとても表現できないという思い、シゲの言葉を借りるなら「感想を言葉にすると途端に矮小化されてしまう、陳腐になる」ことが怖くて、向き合うことを避けてしまっていた。

NEVERLANDからここに辿り着くまでにあったたくさんのこと、たくさんの思い、膨れ上がった自意識と自負、溢れ出る愛情と記憶に絡め取られる複雑な感情、そんなものを表現し尽くすことなんて絶対にできない、と思っていた。


それでもこんなタイミングであっても、たとえ矮小化されたものでも部分的だったとしても、わたしはわたしの言葉で残しておくことが自分のためでもあると信じて、自分を奮い立たせてなんとかこれを書いています。

先に言っておくけどまったくまとまりないです。



今回のツアーはコロナ禍という特殊な状況下で初めて観客を入れて行われた。

密を避けるために指定された入場時間、キャパも通常の約半数に制限され、客席も最初の会場では1席ずつ空けられていた。(その後の会場からはグループごとに1席空けに変更されたため入れる人数も少し増えた模様)

それに加えて今までと違ったのは「声出し禁止」。

マスク着用は当然のことながら、その上で飛沫防止のために声を出しての応援はいっさい制限されていた。

NEWSのライブといえば「声出してナンボ、一緒に歌ってナンボ」とわたしが勝手に思っていたくらいにはC&Rで声を上げたり、ファンのパートが用意されている楽曲で一緒に歌うことがNEWSのライブの醍醐味であり、そうやってNEWSとファンが一緒に作り上げていく感じが大好きだったので、これはなかなかにキツい制限だった。

しかも今回はもともと「ファン参加型」「ファンと一緒に作り上げて完成する」と謳われたライブで、その最も重要な要素となるはずの「声」を封じられてしまったもどかしさは想像以上だった。

声が出せない代わりにペンライトを掲げたり振ったり、手が痛くなるほど力を込めて拍手を送ったりして、そうやってなんとかこちらの思いを伝えようと必死だった。

それでもそんなファンの"声なき声"は、ちゃんとNEWSに届いていたし受け止めてくれていたと思う。

特殊な状況下で交わされた声のないコミュニケーションは、普通に声を出せる状況とは違っていても、それはそれで心と心でしっかりと繋がっているという実感をもたらしてくれるものでもあった。

ライブの時いつもNEWSが感情を爆発させるように歌うU R not alone、そんな思いに応えたくて、こちらもいつも叫ぶように声を張り上げて歌ってきた。そんなファンの歌声をいつも、一緒に口ずさみ両手を広げ、それぞれ全身で受け止めるNEWSの姿が大好きだった。

そんなU R not aloneも今回は合唱のパートが音源で流れるなか、「ここにいるよ。歌っているよ」という思いを必死にペンライトを振ることでしか表現できなかった。

でもそんなファンの思いをNEWSはちゃんと受け取ってくれていたと思う。

増田さんがまるで「今ここに響いているよ」とでも言うように、声なきファンのパートで何度も自分の胸を拳で叩くその姿が、届いているという実感を与えてくれた。


Love Storyでのファンの「ララララ〜」の合唱。コンサートでファンが会場で歌ったそのパートがいつのまにか録音されて、それをCDにする時に音源化してしまうくらい、NEWSはファンの声、ファンの歌を愛してくれていたと思う。

横アリの2日目、ライブのMCで「昨日寝る前に初日のライブを全部頭の中で振り返ってみて、思いついたんだけどみんな口閉じたまま『ンー』ならイケんじゃないの?」って言いだした増田さん。

MCで声の反応がなくてウケてるのかスベってるのかわからない、という不安からなんだと思うけど、夜公演でもそれを言い出して、「俺らは推奨できないけど」って言う小山さんとシゲを押し切ってみんなで「ンー」ってやってみたら結局ものすごく微妙な空気になってしまって愛おしかったのだけれど。

それくらい、ファンの反応が知りたくてファンの声が聞きたかった増田さんに胸がギュッと締め付けられてしまった。

ライブでは自分たちの表現を観客に見てもらうのと同時に、ファンの反応や声が直接聞けることがNEWSにとっての喜びでもあったことは明白で、そんなライブなのにいつものように声が出せない状況はお互いにつらい部分は大きかったと思うけど、それによりいつもよりもさらにお互いの思いを敏感に感じとろうとしたことで、結果的にお互いを思い合う優しい空間にもなっていたような気がした。

Love Storyではいつもファンの歌にそっと下ハモで合わせてくれていた増田さん、そうやって一緒に声を合わせてひとつの作品になれるその瞬間をわたしはたまらなく愛していたのだけれど、今回は歌う代わりに手で振りを繰り返すように変更になっていたそのパートに、その都度両手を上げて拍手を送ってくれた増田さんに愛おしさが込み上げたし、アクションで伝えあえた喜びを知った。


いつもコンサートの最後に「僕たちの名前は?せーの!」で「NEWS!!!!!!!!」と叫ぶあの瞬間が大好きで、今回は声が出せない代わりにペンライトを掲げながら「届け!」と必死に願いながらNEWSの名前を心で叫んだその瞬間のシンとした無音に、これでもかという愛が感じられたこと。

声が出せなかったからこそ、忘れられない、心に刻まれた瞬間がいくつもあるコンサートでもあったと思う。


そんなツアーの最終盤に、スタッフさんが用意してくれたファンからのサプライズ。

NEWSへとやっと届けることができたファンの歌声と、それを聴いて泣いてしまう3人の姿は、わたしの好きな人たちがたくさんの人に愛されている証明でもあって、世界で一番温かくて優しい愛に包まれた光景だった。

そんな彼らの姿を見て自分も号泣しながらこれまで、大好きな彼らが悪意に晒されたり、心無い言葉を投げかけられることに対して、自分が思う以上にわたし自身が傷ついていたことに気づいて、だからこうしてNEWSがたくさんの人に愛されているという実感はわたしのこともすごく救ってくれた。サプライズを企画して実行してくれたスタッフさんには本当に感謝しかない。



オーラスが終わってから増田さんが更新してくれた「増田貴久の〇〇」で、STORYに関わってくれたみんなへの感謝が述べられていくなかで、最後にファンに向けて「みんなの声や歌、笑顔、歓声、姿、気持ち 全てが宝物です」と書いてくれてて、出せなかった声も歌も歓声も、ちゃんと届いていたんだなと思ったらうれしくてまた泣いてしまった。


ステージと客席の距離は、お互いに一番相手を思いやれる、優しく愛しあえる距離だと言う。

初日のクローバーで増田さんが泣いて歌えなくなった時に、本当はそんな距離を飛び越えてそばに行って寄り添いたかった。

手を握って抱きしめ、ずっとここにいるよ、大好きだよ、大丈夫だよって伝えたかった。

でもその距離を絶対に越えることは叶わない代わりに、増田さんのそばには一緒に泣いてくれる小山さんと、2人が泣いている時こそ自分は強くあろうとするシゲがいてくれるから、わたしも安心して自分の今いる場所から愛していけるんだとも思う。



もともとはNEVERLANDを作った時に「ちょうどNから始まるこのツアーを、NEWS4部作にして、2020年に完結したその時にNEWSがさらにステップアップできるように」という増田さんのアイデアが、たくさんの人のたくさんの思いを巻き込みながら育ち、やっと完結できたこと。

「一筋縄ではいかないプロジェクト」を、様々な困難な状況を乗り越えて完遂できたのは、NEWSの意志と、そのNEWSを近くで見守り支えた方たちの強い思いがあったからこそだと思う。

渡辺大輝くんはJr.のリーダーとしてずっとNEWSのツアーを支えてくれていたけれど、このオーラスを最後にジャニーズJr.を卒業し新たな道へと出発することが発表された。

コロナ禍でツアー自体がどうなるかわからない状況のなか、自身の将来を考えたタイミングよりも、STORYを完遂するまで卒業を待ってくれたこと、そして全21公演のSTORYを、初日の325日から毎回ずっと自身のSNSでカウントダウンしていていてくれたことを後に知り、こんなにもNEWSNEWSが作るSTORYを愛してくれていたことが嬉しくて涙が止まらなかった。

大輝くんだけでなく、ほかのJr.のみんなやスタッフさんやファンといった、NEWSを愛するみんなが支えてみんなでやり遂げたSTORYでもあったように思う。

声を出すことは叶わなくても結果的にSTORYが当初よりもさらに「みんなの思いを支えに、みんなで作り上げた」という感覚が強いライブとなったことも、何かの縁というか、運命じみたものを感じてしまう。


STORYのグッズのTシャツについての増田さんの思いつきを、シゲが形にしてみたら予想以上の出来栄えに「これはグッズだけじゃなくてライブの演出にも使える!」となり、それがSTORYの縦軸となった「4人の男の物語」へと繋がっていったわけだけれど、わたしはこの物語が4部作の歩みだけではなく、4人のNEWSが辿ってきた道そのものに思えてしまう瞬間が何度となくあって、「誰もが無謀だと言った」の部分で泣き崩れてしまったことがあった。

6人から4人になる時に、メンバーの周りはNEWSを続けることを「無理だ」と言う人の方が多かったという。

それでもその「誰もが無謀だと言った」言葉を見返すように、もう一度NEWSというものを確立するために、4人は力を合わせて一歩一歩進んできた。

しかしその後もその道のりは簡単ではなく「軌道に乗るかな〜と思えばストップ、乗るかな〜と思えばストップ、ずーっとやってますね」との増田さんの言葉どおりの繰り返しであったこと、それはファンとして見てきた年月がまだまだ少ないわたしにとってさえ、この間に何度も感じたことでもあった。

どれだけのもどかしい思いをしてきたことだろう。

「最近は4人のNEWSがようやく、皆さんに認めてもらえたんじゃないかなと」増田さんが感じていたタイミングでのメンバーの脱退は、この4部作を終えた時にさらに大きなグループへと一段上がれるように、との増田さんの願いを踏みにじってしまったのではないかと思うと苦しくて、それでもなお増田さんは「NEWSをトップグループにしたい」という野望を語ってくれ、何も諦めることなく進み続けてくれた。

ここにやっとSTORYを完遂し、4部作の完結を迎えられたことは、3人のNEWSにとって本当に大きなことだったと思う。


増田さんにとってのSTORYが「ずっとこの仕事を続けていきたい。NEWSで」という言葉で完結しているように、STORYは終わっても、増田さんと増田さんが愛するNEWSの旅は続いていく。より強く結ばれた愛と絆を武器に、新たな幕開けを迎えたNEWSは、これからも強く逞しくしたたかに、上へ上へと必ず昇って行けると信じている。

成長に必ずしも必要ない痛みだったとしても、その痛みを強さへと変えてきた彼らだから、きっとこれからもNEWSは走り続ける。

新たな物語を作っていくNEWSにこれからも寄り添っていけたら幸せだし、完成した地図を持って進むこの先には必ず最高の景色が待っている。



NEWSが作る未来をこれからも一緒に歩いていきたい」

4部作を終えた今の、これがわたしの夢です。